便秘や下痢を繰り返したり、お腹の調子が悪くなる過敏性腸症候群
食後にすぐにお腹の調子が悪くなる
お腹が張ってつらい
通勤や通学中に何度もトイレに駆け込んでしまう
その原因は自律神経の乱れによるものかもしれません。
今回はそんな過敏性腸症候群と自律神経の関係についてご紹介します。
過敏性腸症候群とは
過敏性腸症候群(IBS)とは、「慢性的にお腹の調子が悪い」と感じる腸の機能異常に関する症状の総称です。
ですが、この病気は血液検査や内視鏡、レントゲン等を用いた検査では発見されず、身体機能には、特に異常が見られないのに腸の不調が起こります。
症状は主に3つのタイプに分けられます。
- 下痢型:急な下痢と腹痛でトイレに駆け込む
- 便秘型:便通が無くお腹が張って痛む
- 混合型:下痢と便秘が交互に起こる
現在、過敏性腸症候群の患者さんは約1200万人とも言われ、日本人の10人に1人が悩んでいます。
症状のタイプを性別、年齢ごとに分けるとこうなります。
30代以上の男性が下痢型、15歳から29歳の方は便秘型が多いようです。
便秘を抱えていても、「人に言えない」「かっこ悪い・・」と放置している若い男性もいるのかもしれません。
もともと便秘になりやすい女性は混合型が多いようです。
女子のお悩みの定番、お腹のハリや便秘…
でも実はそれ、IBSのせいかも知れません。
このように過敏性腸症候群により仕事や学校などに支障がでて、辛い思いをしている方が沢山いらっしゃると思います。
では、なぜ過敏性腸症候群は起こるのでしょうか?
次にその原因となる自律神経についてご紹介します。
過敏性腸症候群と自律神経
では、過敏性腸症候群と自律神経の関係性についてご紹介します。
そもそも、大腸はどこから指令を受けて、働いているかご存知でしょうか?
それが今回のテーマである”自律神経”なのです。
自律神経には、交感神経と副交感神経がありますが、交感神経が働いている時(人間の活動時)は消化機能が低下します。
そして副交感神経が働くと(人間が休む時)、消化機能が高まります。
このように自律神経の働きによって、消化機能がコントロールされているのです。
ですが、自律神経が何らかの原因により乱れてしまうと、腸の消化機能が上手くいかなくなってしまい、下痢や便秘、が起こってしまうのです。
交感神経が優位な場合は、腸の働きが低下してしまうので直腸(便が出ると事)に行きつくまでに水分が吸収されてしまい、直腸にたどり着いた時には、カチカチの便となり便秘となってしまうのです。
逆に副交感神経が優位だと、腸の動きが活発になり水分が吸収できずに水っぽい便になってしまったり、腹痛を引き起こします。
このように、自律神経が乱れると過敏性腸症候群が起こってしまうのです。
では、なぜ自律神経が乱れてしまうのでしょうか?
次に自律神経が乱れる原因をご紹介します。
自律神経が乱れる原因
では、自律神経が乱れる原因をご紹介します。
自律神経が乱れる原因は、実は私たちの生活習慣と深く関係しています。
こんな生活の方いませんか?
- 昼夜逆転の生活
- 夜更かしをして朝起きるのが遅い
- 食事の時間が日によってバラバラ
- 運動不足
- 過度のストレスがある
- 睡眠不足または過剰
- 偏った食事をしている
こういった生活は自律神経を乱してしまいます。
何か当てはまるものはありましたか?
これらの生活習慣を大きく4つに分けて説明しますね。
①睡眠
上記に当てはまるものとしては、昼夜逆転の生活、夜更かし、睡眠不足または過剰になります。
睡眠は「体内リズム」と言われ、ホルモンのバランスによって動くリズムがあります。
これは、”メラトニン”というホルモンが関係しているのですが、このホルモンは朝、太陽を浴びることで抑制され、その後14時間~15時間後に分泌されて睡眠を促す作用があります。
ですが、上記のような睡眠生活になってしまうと、このメラトニンがきちんと分泌されなくなってしまいます。
そうなると、自律神経のバランスも悪くなってしまうのです。
②食事
上記に当てはまるものとしては、食事の時間帯が毎日バラバラ、偏った食事をしている事ですね。
食事の時間帯が毎日バラバラだと、消化の時間帯がバラバラになってしまいます。そうなると腸にも負担がかかりますし、自律神経のバランスにも影響が出てきます。
また、自律神経は血糖値のバランスを整えています。特に甘い物を過剰に摂る方は、この調整が健康な人よりも多く行われるので自律神経に負担をかけてしまうのです。
③運動
これは運動不足ですね。
運動不足は自律神経系の働きを抑えてしまい、体のホルモンバランスを大きく乱し、気持ちが非常に不安定になります。
精神疾患の療法としても運動が取り入れられるなど、運動は精神面にも大きなかかわりを持っています。
④ストレス
ストレスにも精神的、肉体的とありますが、適度なストレスは私たちにとって必要不可欠です。
ですが、ストレスが過度になってしまうと、ストレスから身体をまもろうと交感神経が活発になってしまいます。
そうなってくると、自律神経のバランスもおのずと悪くなってしまいます。
このように私たちの生活習慣のあり方を間違えてしまうと、自律神経に影響を与えます。
では、どういった生活が自律神経を整えるのでしょうか?
自律神経を整える生活
では、自律神経を整える生活方法をご紹介します。
①朝日を浴びる
朝、起きたらカーテンをあけて日の光をたっぷり浴びましょう。
すると、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が抑制され、一日の活動を開始するモードに入ります。
ここで停止されたメラトニンの分泌は14~15時間後に再び開始され、夜、自然に「眠い」と思える身体のリズムができます。
それか、お昼休憩の際に外に出て太陽の光を浴びるのもいいですね。
②バランスの良い食事
偏った食事は避けて、バランスの良い食事をすることで自律神経は整います。
そして、しっかりと噛んでゆっくりと食べましょう。そうすると、胃腸にかかる負担も減りますよ。
腹8分目を目安にして、なるべく食事の時間が一定するように心がけましょう。
③適度な運動
適度な運動は自律神経を整えてくれます。
オススメなのはウォーキングやランニング、水泳などの有酸素運動です。
なかなか運動をする時間が無いという時は、通勤を早めて一駅分歩くといった風に日常生活に工夫して取り入れるといいですね。
ただし、やればいいというものではありません。激しい運動は交感神経を優位にするためかえってマイナスになります。
④お風呂にゆっくり浸かる
お風呂はシャワーだけで済ませてしまう、という方もいると思います。
ですが、それを湯船に浸かることを付け加えるだけで、自律神経が整います。
お湯は40℃にし、10分~15分湯船に浸かりましょう。入浴後はお水を1~2杯飲むことでさらに効果は高まります。
⑤ストレスを小まめに発散する
そして、ストレスはたまり切る前に小まめに発散しましょう。
お笑い番組を見たり、好きなことをしたり、自分が喜ぶことをやってみて下さい。
では、最後に過敏性腸症候群にオススメなストレッチをご紹介します。
自律神経を整えるストレッチ
では、自律神経を整えるストレッチを2つご紹介します。
まず1つ目は、「犬・猫のポーズ」です。
①床に両手、両膝をつき四つん這いになる 背中はフラットの状態にしておく
②息を吐きながら、骨盤から背中を丸めていく
③息を吸いながら、骨盤から腰を反らしお腹が床に近づくようにする
※この時首に負担がかからないように、頭は上に上げ過ぎないように注意
ゆっくり呼吸を繰り返しながら3セット行う
2つ目は「体側ストレッチ」です。
①両脚を肩幅に広げて立ちます
②両腕を上げて、右手の先を左手でつかむ
③息を吐きながら上体を左に倒し、3秒キープする
④息を吸いながら元の状態に戻し、体を上に伸ばす
⑤つかむ手を逆にして、反対側に身体を倒し3秒キープする
⑥息を吸いながら、元の状態に戻し体を上に伸ばしていく
これを左右で3回ずつ行ってください。
まとめ
過敏性腸症候群は、急にお腹が痛くなったり、便がでなかったり、お腹が張ったりと辛い状況に陥ります。
ですが、その原因は生活習慣の乱れでおる自律神経の乱れが原因です。
自分の生活習慣を見直して、自分の自身の力で過敏性腸症候群を良くしていきましょう。
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